Super Fast English!
第36話の “You gotta sec?”(今ちょっと話せますか?)
と
第38話の “ Do you mind?”(<許可を求めて>ちょっといいですか?)
というフレーズに関連する質問です。
「今、ちょっと話せますか?」
【質問】
You gotta sec?(今ちょっと話せますか)の代わりに、Do you mind?(ちょっといいですか?)は使えますか?
つまり、相手とお話がしたいときに言う You gotta sec?「ちょっと時間ありますか?お話できますか?」。同じ場面で Do you mind? も使えるかどうか、ということですね。
いい質問ですね。結論から言うと、(一部の状況を除いて)Do you mind? は使えません。
Do you mind? は許可を求めるための便利な表現で、ネイティブの会話でよく使われますが、使うシーンはちょっと注意が必要です。
以下で、You gotta sec? と Do you mind? の使い方について、詳しい解説を対談音声で聞けます。
また、リンクをクリックするとダウンロードもできます。
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なお、文字で読みたい方は、以下にてメインポイントをまとめましたので、ご覧ください。
ところどころ補足もしています。
Contents
1. You gotta sec? は、相手と話がしたいときに使う声かけ
まず、You gotta sec?から意味を確認しましょう。
You gotta sec?は、Have you got a second? を崩した形で、
「ちょっと時間ありますか?」→「今、ちょっと話せますか?」
という意味です。お取り込み中の相手に、何か質問したり、相談したりしたいときに使う声かけですね。たとえば、こんなシーンです。
<デスクで作業している同僚に>
A: Hey Tom, you gotta sec?(トム、ちょっと話せる?)
B: Yeah, sure. What’s up?(いいよ。どうしたの?)
A: It’s about this contract…(この契約書についてなんだけど….)
なお、You gotta (Have you got a)の代わりに、Do you have a second? ともよく言います。また、second の代わりに minuteを使って、Do you have a minute?と言ったり、Can I talk with you for a second [minute]?と言ったりすることもよくあります。
どれも基本的に同じ意味で「ちょっと時間もらっていい?」「少し話せる?」という意味ですが、second と minuteを比べた場合、微妙にminuteの方が長くなりそうという感じはします。感覚的ですが、You gotta sec? だったら30秒〜1分くらいで済みそう。一方で、You gotta minute? だと2〜3分くらいになってもおかしくないですね。
2. Do you mind? は、自分が何かをしたら「イヤ」かどうかを尋ねている
Do you mind? の mindは「気にする、イヤだと思う」という意味です。
ですので、Do you mind? は、自分がこれからやろうとしていることに対して「構いませんか?イヤではありませんか?」と尋ねています。
そして、ここが大事なのですが、
何をやろうとしているのかは、状況から明らかにわかるときに Do you mind? を使います。
たとえば、通路を歩いていて相手の荷物が邪魔になっているとき。相手に Do you mind? と言えば、「自分は通りたい(→なので、ちょっとどけてもらってもいいですか?)」ということが相手に伝わります。
A:(荷物の前に立ち止まって)Do you mind?
B:(相手は荷物が邪魔になっているのに気がついて)Oh, sorry about that. Here you go.
また、公園のベンチやカフェの席などで、1つ席が空いていて座りたい場合、その隣に座っている人に向かって Do you mind? (ちょっといいですか)と一言断りながら座ったりします。ひょっとしたら、その席を誰かのために取っている可能性もあるので、念のためにさっと確認する訳ですね。また、狭いところに無言でドスッと座るのも、あまり感じがよくありませんので、そうした気遣いからもDo you mind? と一声かけたりします。
いずれの例文でも、相手は「何について聞かれているか」が状況から明らかにわかりますよね。こんなときに、Do you mind? が使えます。
3. 単体では「話がしたい」という意味にはならない
こんな風に、Do you mind? は状況との結びつきの中で意味が明確になりますが、たとえば、もしある人があなたに歩み寄って、突然、脈略もなく Do you mind? (ちょっといいですか?)と聞いてきたらどうでしょう?
「え、Do you mind? って、、、何が?」
「何をしたいの?何をしてほしいの??」
などと疑問が湧きますよね。
そうなんです。ここがポイントです。
もしYou gotta sec? と言われたら、これは「話をしたいときに使う」という決まった働きがありますので、迷いませんね。
でも、Do you mind? はもっと幅広く「イヤですか?構いませんか?」と許可・お願いするときに使いますので、あくまでも「状況・文脈」がないと、何の許可・お願いなのかがわかりません。
こうした理由から、You gotta sec?の代わりに Do you mind? を使うのは、基本的に不可なのです。(もし、Do you mind? の一言でも、文脈や状況から「話がしたいんだけど」というニュアンスが汲み取れるなら、使えます)
4. 「構わないだろう」という前提のもとで使う
Do you mind? について、最後にもう一つ。このフレーズは、相手が応じてくれることを期待して使う声かけだということを押さえておきましょう。
「荷物をどかしてほしい」
「その空いている席に座らせてほしい」
どちらも、状況的に、相手は構わないだろうと予測しています。その上で、「いいですか?」「構いませんか?」と尋ねている訳ですね。ですので、まさに通路を通ろうとする、あるいは席に座ろうとするタイミングでこのフレーズを言うのが自然です。
他にも、たとえば仲間内でバーでお酒を飲んでいるときに、タバコが吸いたくなった場合、「店内で他にも吸っている人がいるので大丈夫だろう」という推測のもと、タバコを手に取りつつ、禁煙者の友達への気遣いを表して Do you mind? と一言断ったりします。
相手は拒まないだろうとわかっていても、やはり無言よりも、一言交わした方が、断然気持ちの良いコミュニケーションになりますよね。
そこで、「念のための確認」や「一種のマナーとしての声かけ」という意味合いで、Do you mind? というフレーズを使う訳です。
5. まとめ
いかがでしょうか?
You gotta sec? と Do you mind?
それぞれの使い方がわかりましたでしょうか?
なお、音声では、ここで取り上げていない細かいニュアンスについても触れていますので、ぜひ聞いてみてください。ケニー先生との対談形式なので、聞きやすいと思います。また、ぼく一人では思いつかないような疑問を、ケニー先生がいつも鋭い質問で引き出してくださいます。
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